「グローバル化」をサムスン電子に学ぼう(Globisより)
投稿日時:2010/08/08元サムスン電子常務・吉川良三氏
「サムスン電子の躍進に学ぶ、グローバル市場を見据えたものづくり」より
抜粋ツイートのまとめです。(GLOBIS.JP参照)
takacowtv
「機能は環境に合わせて小刻みに提供するものなんです。それがグローバリゼーション。208カ国あれば208カ国の環境と操作がある。」
08-07 00:35続き。 (サムスンが)危機感を持ったのが93年。トップダウンで“新経営”というフレーズを掲げ、「女房と子供以外はすべて変えたい」と言い切った。さらに会長は「三星」という社名も良くないと言いました。そのころからグローバルの意識を持っていた・・・横文字のSamsungになりました。
08-07 00:38続き。サムスン常務の講演より 『93年以降もしばらくは日本追従型でやっていた。ところがしばらくやっていると、何だか日本から聞こえてくるのは「失われた10年」とか、寂しい話ばかりだった。とにかく寂しい話ばかり来るんです。ああいうのを見ていて厭になっちゃったんですね。』
08-07 00:41続き。『日本人に足りないのは危機意識。危機感はある。日本人は危機がくるとサッと身をひそめて素潜りしてしまう。3年ぐらいすると水面が下がってきますから、バッと顔を出して「やっと青空が見えた」と設備投資をする。このパターン。過ぎると忘れるのが危機感。危機意識とは常に持つということ。』
08-07 00:47続き。『李会長がいちばん言っていたのは、「グローバル企業の条件は営業利益が二桁以上あること」です。これに合格する日本企業は、信越化学、村田機械、東京エレクトロンなどの数社ぐらい。彼らも今年はだめなんですよね。残念ながらトヨタでさえグローバル企業として認知されていない。』
08-07 00:51続き。『サムスンはグローバリゼーションに向けて地域専門家制度システムをつくった。地域専門家は英語ではだめ。現地の言葉を勉強する。現地の人々がどんな消費をするか把握し、企画開発。そういう企業と、使おうが使うまいが機能を追加している日本企業のものづくりでは、勝負にならない。』
08-07 00:57続き。『サムスンは、ボリュームゾーンの顧客と先進国市場の顧客では要求仕様が違う。自動車なら、発進して、曲がって、止まればOK。しかし日本はそれを車と呼びません。でもそれは、ボリュームゾーンの顧客が考える要求仕様と違っていれば過剰機能または過剰品質に過ぎない』(リンクは一番最初に)
08-07 01:06続き。『サムスンの場合は体感不良と言ってクレームはすべて直す。クレーム以前の不平不満も受け付ける。最初は不平不満、放っておくとクレームになる。自動車はリコールになる。もの凄く技術を持っているから、かえってそういうことが起きる。グローバリゼーションでは技術の過信は禁物。』
08-07 01:10続き。『グローバリゼーションでは全体算でコストを下げるしかない。無駄なものはつくらず、売れ筋をつくる。売れないものをつくらない。インド用、中国用、パキスタン用、バングラ用…、全部ゼロから変えていたら大変ですよね。だからここで立ち食いそば理論。うどんとそばのおつゆは同じ。』
08-07 01:13続き。『サムスンは国際化からグローバリゼーションに移行しようとなった。サムスンが考えるグローバリゼーションの定義は、「市場として期待されるところに工場の拠点を置いて、その国の文化にあった地域密着型のものづくりをする」ということです。』
08-07 01:17
日本人が持つべきものは、一時しのぎの危機感ではなく継続的な危機意識。
今回の香港ラボでの取材の目的の1つがこの「危機意識」の再確認にあります。
とても示唆的な講演録で、香港で取材すべき1つの課題が見つかった。
危機意識を持ちながらも、深刻ではなく真剣にいこう。日本の未来は明るい!
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(高橋康徳/株式会社カウテレビジョン)