Web動画がビジネスになる日は遠い?(2/2)
投稿日時:2007/05/12(前のエントリーからの続き)
■テレビ広告とネット広告、その違いとは?
つまり広告の発信ルートとして、テレビ連合の場合は、7つの発信元がそれぞれ24時間のCM時間割を用意して、「全国1億2000万人の皆さ~ん、この7局から見たいものを選んでね!広告も7つのパターンで流れてますよ」と言うのだ。(※NHKがCMを流さないことは今回の議論の本質ではないので、置いておく)
■視聴者が期待する「細分化」
ところが、ニコニコ動画で広告を流そうとすると、視聴者は1万個のチャンネルで個別の動画を見ているので、そこに掲載される広告も個別に細分化されたものが期待される。というか、細分化されていないとネットの意味がないし、広告効果もテレビ以上のものは期待できない。ネットとはそもそも個別メディアなのだから。
■俺は俺、君には君の道がある
このCNETの記事を読む限り、ひろゆき氏は、ニコニコ動画を「テレビ的マス広告ビジネス」と捉えて、発展させようとしているような雰囲気が感じられる。だから悲観的になってしまうのではないか。
ネットはネット。テレビ的な戦い方はそもそも無理がある。ネットでは、100万人が同時刻に同じものを見せられる「テレビ的マス広告」は求められない。視聴にまつわる全ての決定権は視聴者にあり、発信元にはない。
一人の視聴者が、今、必要なことを、必要な分だけ見ることができる。それがネットの基本原則。だからこそ、テレビビジネスには無い商機がネット動画にあると、僕は信じているが、あなたはどう考えますか?
(カウテレビジョン高橋康徳)